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塾報 2017.5

塾報 2017.5

塾報 2017.5 150 150 東大生が教える個別指導塾【シンカライナー】東京・高田馬場

五月になりました。今年の連休はリフレッシュできましたでしょうか?塾生の中には、連日問題集に取り組んでいた生徒もいたようです。一方、やるべきことはわかっているけれどなかなかやる気が出ない、という声も聞こえてきます。改めて自分の目標に立ち返り、気持ちを新たに日々の勉強に取り組みましょう。

◯今月の教室
■シンカライナー・ワークショップ第2回を開催します!
5/28(日)に、第2回シンカライナー・ワークショップを開催します。今回のワークショップは、ゲストスピーカーによるインドネシアにある「緑の学校」についてのレクチャーと、持続可能な社会の仕組みについて楽しく学ぶゲームの2本立てです。みなさんが毎日通っている学校はどんな場所ですか?みなさんはそこでどんなことを学んでいますか?今世界では、社会にある様々な課題に挑む子どもたちを育てるユニークな教育を行っている学校があります。今回のワークショップではゲストをお招きし、今注目を浴びているインドネシア・バリ島の「緑の学校」についてお話ししていただきます。林に囲まれ、川が流れているこの学校。子どもたちがどんなことを学んでいるのか、いっしょに見てみましょう!
また、ゲームをしながら社会の仕組みについても楽しく学んでいきます。ゲームを通して、今国連が中心となって推進している、世界をよりよくするための目標についてもいっしょに学びましょう。
日時:5月28日(日) 13:00〜17:00  場所:シンカライナー
参加希望の方は、塾に来た際に講師にお声がけください。またメールでの申し込みも可能ですので、info@xincaliner.comまでお願いします!

■今月のワークショップでご紹介するGreen School、こんな学校です
インドネシアのバリ島に、今世界中から注目されている学校があります。その名も「Green School」。東京ドーム約1.7倍の敷地にあるキャンパスは緑に囲まれ、川も流れています。生徒たちが学ぶ教室やカルチャーセンターになっている建物、川に架かる橋はすべて竹でできており、その環境に配慮したユニークなデザインも話題を集めています。
2008年に90名ほどの生徒とともにスタートしたこの学校では、現在世界中から集まった400名ほどの子どもたちが学んでいます。この学校では、持続可能な社会をつくるための教育が行われており、子どもたちは数学、科学、社会学、文化学だけでなく音楽や演劇、農作業などの課外活動を通して幅広い知識の吸収を目指しています。また内外からのゲストスピーカーによるレクチャーも行われるようです。
このサステナビリティ教育に力を入れた「Green School」、ミッションは「21世紀を生きる子どもたちに“地球人”としての責任を全うする力をつけさせること」。次の時代に対応できるような新しい教育の取り組みは、今世界中で始まっているのですね。

◯「教育」耳寄り情報
■アクティブ・ラーニング②
主体的に自らの学びを切り拓くスキルを身につけるためのアクティブ・ラーニング。前回はこの学びの目的と、これからの時代に求められる能力やスキルを見ていきました。
今回は、このアクティブ・ラーニングを取り入れている学校では授業のなかで実際にどのようなことを行い、また生徒たちはどのようなことを学んでいるのか、アクティブ・ラーニングについて書かれた本『ひとはもともとアクティブ・ラーナー!』で紹介されている事例を辿りながら、いっしょに見ていきたいと思います。
以下、全国各地にある高校で実際に行われている授業の内容です。授業のポイントとともにご紹介します。

◇国語・古文(高校2年/東京都)
【ペアワーク、個人ワーク、グループワークを組み合わせた古文の授業】
授業が始まるとペアをつくり、まず前回の内容を1分間で相手に伝える。その後、ペアのまま文を音読。先生が物語の内容について補足・説明した後、個人で穴埋め問題のワークシートに取り組む。 答え合わせをしたら、グループワークへ。4〜5人のグループを作り、文章のなかからキーワードを選び、それについて話し合う。最後に振り返りを行う。
☆ポイント☆
作業を始める前に、自分の役割をワークシートに記入する。「〇〇することで、このチームに貢献する」という目標を、各自で決めて記入する。そして授業の最後に、この目標が達成できたかどうか確認する。目標の設定と振り返りをすることによって、生徒が自分の役割や目標を意識し、主体的に授業に参加できるようになる。

◇数学(高校1年/静岡県)
【ICT(タブレット端末などの情報通信技術)を活用した、最大限考えるための授業】
黒板にスクリーンがセットされ、授業開始。体育祭恒例の綱引きを素材に「場合の数の数え方」の授業。前回の授業の振り返りを行った後、今日の問題がスクリーンに投影される。グループを作り、問題をグループで解く。全体での答え合わせと、グループごとの振り返りをする。授業のまとめと、個人での振り返りをする。
☆ポイント☆
ICTやスライドを使うことで板書の時間をなくし、生徒の考える時間、対話する時間、書く時間を確保しながら授業の密度と質を高めていく。個人で問題を考えた後、まわりの生徒と対話したり、発表したり、他の生徒からの質問に答えたり、教師から追加の問いを与えられたり、という過程のなかで、一人で考えることと対話することの両方を意識させる。

◇地理歴史(高校1年/兵庫県)
【個人思考とグループ学習を組み合わせた、問題に対する解決策を構想する授業】
最近の気になるニュースを発表し合うところから授業スタート。今日のテーマは「熱帯林の破壊」。先生が配布するワークシートに、熱帯林の破壊状況を書き込む。その後グループ学習へ。 熱帯林の破壊状況をふせんに書き、黒板上の大きな世界地図に貼る。地図から読み取れることを話し合い、グループのリーダーは内容をホワイトボードに記入し、最も重要な箇所にアンダーラインを引く。最後に、熱帯林破壊の解決策の秘訣を個人でワークシートに記入する。
☆ポイント☆
教員が授業の「まとめ」をせずに、生徒一人ひとりが考えを深められるようにする。グループ学習は目的ではなく過程。個人での作業やグループでの作業を通して、それぞれの生徒の理解している内容や考察自体を評価する。

いかがでしょうか?こんな授業が受けられたら、「勉強」しているという感覚を忘れて内容にのめり込めそうですね。今回は3つの事例をご紹介しましたが、アクティブ・ラーニングを取り入れた授業は全国の学校で行われているようです。それぞれの事例を見てもわかるように、授業の進め方に決まった方法はありません。しかし、学び手である生徒一人ひとりが何を、どんな目的で学んでいるのかを意識させ、より主体的に授業に参加できるように工夫されているところは共通しています。この工夫によって授業は活性化され、生徒は受け身ではなく自ら学びたいという意欲を高めています。このような活発な学びのなかに、わたしたちが日々学ぶためのヒントも隠されていそうです。
参考文献:山辺恵里子・木村充・中原淳(2017)『ひとはもともとアクティブ・ラーナー!』北大路書房

◯今月の一言
過去から学び、今日のために生き、未来に対して希望をもつ。大事なことは、何も疑問をもたない状況に陥らないことである。——アインシュタイン(ドイツ生まれの理論物理学者)