塾報 2018.1

厳しい寒さが続いています。先日は数年に一度の大雪の日もあり、授業もお休みとなりました。教室近辺の道端にもまだ雪が残っています。しばらくは冷え込む日が続きそうですが、体調管理をしっかりとして、元気に冬を乗り越えましょう。

◯今月の教室
■センター試験終了
センター試験の日程が終了しました。大学入試の入り口となるセンター試験、力を発揮できたでしょうか。試験後、いつも通りの出来だった、いつもよりも点数が上がった、などの声が聞かれました。受験もいよいよラストスパートです。気持ちを前に向けて、自分の目標に向かって駆け抜けてください!
今後、センター試験は形式が変わっていくそうです。学校での授業の方法や各教科で扱う内容も、時代の変化に合わせて少しずつ変わっていきそうです。これから受験生になるみなさんは、センター試験を解くことで自分の今の学力を確認しつつも、その点数にあまり左右されず、視野を広く目標を高くもって、自分なりの勉強を続けていってください。

■受験ラストスパート これからの時期において大切なこと
センター試験が終わり、各大学の一般入試や2次試験が本格的に始まります。この時期受験生のみなさんは、自己採点結果などから各大学の合格可能性を考え、出願する大学や学部について考えているところではないでしょうか。慎重に検討することは大事ですが、ここでのポイントは時間をかけすぎないようにすること。一般入試に向けて、的を絞った対策に取り組む時間を確保しましょう。
出願先を固めたら、そこに向けての対策に集中します。みなさんは既に過去問に取り組んでいると思いますが、その大学独自の出題の傾向や形式をしっかり把握し、ピンポイントの演習を積み上げていきましょう。過去問の中で、自分が苦手とする問題形式や、毎年出題される分野や単元があるのであれば、同じ大問や同じ分野からの出題を繰り返し解くことが効果的です。
さて、私立大学の一般試験や国公立大学の2次試験対策などが控える今、受験生のみなさんはまさに時間との勝負だと思います。限られた時間を効率よく使うための鉄則は、規則正しい生活を送ることです。起床・就寝時間を決め、その上で勉強にあてる時間を考えると一定のリズムで毎日を過ごすことができ、体調を整えるのにも役立ちます。また、ラストスパートをかける時期はつい夜更かしをしがちですが、朝型のスタイルに切り替えることも大事です。
▶︎おすすめラインアカウント「朝日こども新聞」
受験シーズンで心がけたいこと、各教科での勉強のポイントなどが配信されています。同世代で活躍している人たちへのインタビューなどもあるので、興味がある方はフォローされてみてはいかがでしょうか。

■皆既月食
今月31日、皆既月食が起こるそうです。月食とは、地球の影の中を月が通過し、月が暗くなったり、欠けたように見えたりする現象です。月食は、太陽・地球・月が一直線に並ぶ時、つまり、満月の頃にだけ起こります。ただし、星空の中での太陽の通り道(黄道)に対して月の通り道が傾いているため、ふだんの満月は地球の影の北側や南側にそれたところを通ります。そのため、満月のたびに月食が起こるわけではありません。皆既食は、地球の影の中に月が完全に入り込むことを言います。今回は日本全国で、月の欠け始めから終わりまでを見ることのできる、たいへん条件のよい皆既月食だそうです。31日の晩、ぜひ外に出て月を眺めてみては。
月食のことを詳しく知りたい人は、国立天文台のウェブサイトに記事や動画が載っているので見てみてください。https://www.nao.ac.jp/astro/feature/lunar-eclipse20180131/

◯「教育」耳寄り情報
勉強のコツ 〜国語編〜
どうすれば勉強ができるようになるのか。それにはコツがちゃんとあります。前回は数学を学ぶにあたっての考え方や心構えについて見ていきました。今回は、国語、特に現代文について見ていきましょう!
現代文はどうやって勉強したらいいかわからないという声、結構多く耳にします。選択肢から答えを選ぶ時も、ただなんとなく選んだものが正解で、それを選ぶ基準や根拠は曖昧なままにしている、という人も多いのではないでしょうか。しかし、現代文の解き方、というか現代文に対する構え方、というものがちゃんとあり、それを理解することで国語が飛躍的に出来るようになるでしょう。また、現代文の演習を積むことで文章に対するセンスが磨かれ、読解力も身につくはずです。そうすれば、他の教科も自ずと理解度が増していくと思います。なぜならどんな教科も言葉を使って内容を理解し、文章を読んで考えたり問題を解いたりしているのですから。

では、現代文の要点を押さえる前に、まず次の問題をやってみてください。
問 人間の性質は「善」か「悪」か。正しいものを次の中から選び、記号で答えなさい。(現代文の問題として考えてください!)
  ア 人間の性質は「善」である。
  イ 人間の性質は「悪」である。
  ウ 人間の性質は「善・悪」両方である。
  エ 人間の性質は「善・悪」とかかわりない。

さて、正解はどれでしょう。
答えは、・・・<この問には正解が出せない>です。
騙されたと思った人、なぜこの問に答えを出せないのでしょう?ア〜エのどれかを選んだ人は、その根拠を挙げられますか?自分はそう思うのだからそれを選んだという人、思うだけではなくて経験から学んだからそれを選んだよという人、残念!どちらもここでは相手を納得させられるような理由にはなりません。次の中から、その理由を選んでみてください。
  A 本文がないから。
  B 学校で習っていないから。
  C 人間の性質は簡単に言えるものではないから。
  D どうとでも言える事の答えを決めるのはかえってよくないことだから。

選べましたか?
正解は、A「本文がないから」です。現代文の問題は、筆者の意見をもとにして答えるものなのに、上の問には筆者の意見がありません。だからその問に対する答えも選びようがないのです。
さて、ここで現代文の大事な要素が見えてきました。それはズバリ、現代文の第一の性質は、<客観的>だということです。「客観的」という言葉はよく耳にすると思いますが、客観的とはどういう意味でしょう。その意味をハッキリ説明することができますか?国語を学ぶ上で大事なこと(それ以外の教科でももちろん同じですが)は、言葉の意味(難しい言葉で言うと「定義」)を明確にすることです。
客観的、の意味をここで一緒に確認してみましょう。Gakkenの『読解キーワード』では、 客観的とは、物事の見方や判断の仕方が理にかなっていて、だれにでも納得できること。一方その反対の意味の言葉、主観的とは、物事の見方がその人だけのものであり、ほかの人たちには納得しかねること、とあります。現代文で身につけなければならないのは「客観的」な見方。つまり、習ったことや自分で考えたこと(主観的)を答えるのではなく、本文として与えられた筆者の意見とはどういうものだったか、ということを答える科目なのです。そういう読み方、答え方が<客観的>ということです。
客観的であるためには、「本文」によって答えを変えなければなりません。というのは、現代文という教科は、読み手の考えを聞いているわけではなく、筆者が「本文」で言っていることは何かを聞く教科だからです。選択肢を選ぶ時も、自分の考えや知識から選ぶと間違いのもとになります。現代文では内容がどうであっても、たとえその内容について自分が異なる意見をもっていたとしても、自分の感情を押さえて筆者が言ったことだけ答えればよいのです。自分の意見を言うのは「小論文」であって、現代文ではそうしてはなりません。
そう言われると、現代文という科目はなんだかとても窮屈そうですね。しかし逆に言うと、現代文という教科ではいろいろな考え方や意見に触れ、自分の考えを深めたり、様々なものの見方を手に入れたりすることができる、大きなチャンスが詰まった教科なのです。今はとにかくたくさんの文章に触れましょう。そして様々なものの見方や考え方を知り、自分自身の考えを自分の内側で育てていってください。それはきっとこれからの人生で大きな支えとなるでしょう。
(参考文献:『田村のやさしく語る現代文』代々木ライブラリー 1996年)

◯今月の一言
よろしく身を困窮に投じて、実才を死生の間に磨くべし。(勝海舟 幕末の武士、明治の政治家 1823〜1899)

2018-02-16T12:12:33+00:002018年2月16日|