塾報 2017.10

だんだん冷え込んできました。季節の変わり目は体調を崩しやすいものです。風邪を引いてしまった生徒もいるようです。栄養と睡眠をしっかりとり、寒さに備えましょう。

◯今月の教室
■生死を懸けるほどの意気
先日国語の授業で、日本の古典である『平家物語』を読んでいたところ、教科書にこんな内容の文章がありました。讃岐国(現在の香川県)屋島の海上で繰り広げられた源平の戦いでの一場面、揺れている舟の先に扇をかざし、それを矢で射抜いてみろ、という敵の挑発に応じた武士の話、物語の中での名場面、「扇の的」です。源氏側のリーダー格である義経は、この挑発に応じるべく舟に乗っていた武士を何名か指名しますが、みな自信がなくこれを退け、那須与一という武士が最終的にこの扇を射る役目を負うことになります。いざ扇に向かい、矢を放とうとする与一が自分に対して念じる言葉はこうです。「南無八幡大菩薩、我が国の神明、日光の権現、宇都宮、那須の湯泉大明神、願わくは、あの扇の真ん中射させてたばせたまへ。これを射損ずるものならば、弓切り折り自害して、人に二度面を向かふべからず。いま一度本国へ迎へんとおぼしめさばこの矢はづさせたまふな。」すごい覚悟ですね。自分が拝む神の名をすべて挙げ、もしこれを射ち損じた時には自害して、二度と人前に姿を現すことはないと。生徒といっしょにこの文を現代語に訳しながら、死ぬ覚悟をもって事に臨むなんて、今の時代なかなかないよね、と話しました。この与一、見事扇を命中させ、平家の軍たちは驚き、また源氏の仲間たちはこれを喜び得意になります。生死を懸けた挑戦、ここまで極端なことは生活の上ではなかなかないかもしれませんが、本気で物事に臨めば結果として表れる。何かしらの変化が生まれる。これはそのことを象徴するような話だと思います。
ところで、この与一、この見事な命中に昂じて踊りだした相手方の武士をも矢を放って殺め、物語はあらたな道筋へ展開していきます。結末が気になる人はぜひ手にとって読んでみてはどうでしょうか。この時代に生きた武士たちの生き様や、生死観にも触れられるかもしれません。(英語・国語担当 堀之内)

◯お知らせ 
シンカライナーでの授業、またお問い合わせ方法につきまして、改めてお伝えさせていただきます。

□授業の回数について
通常1ヶ月4週として授業を行っておりますが、月によっては5週目がある場合がございます。その月には5週目も授業を行い、その授業分は追加授業料としてご請求させていただきます。

祝日は基本的にお休みをいただいておりますが、祝日にあたる曜日に授業が予定されている場合、ご希望の日に振替をさせていただきます。

□授業をお休みされる場合について
授業をお休みされる場合は、前日までにご連絡くださいますようお願いいたします。直前にご連絡いただいた場合、振替の対応は出来かねますのでご理解いただけますようお願いいたします。

□授業の振替について
事前にご連絡いただいた場合、授業をお振替いたします。
個別指導の場合、担当の講師とスケジュールを調整させていただき日程を決定いたします。
グループ指導の場合、他の曜日で行っておりますグループ指導を受講していただくことができます。

月曜 / 英語     19:00~21:00    火曜 / 英語     19:00~21:00
水曜 / 英語     19:00~21:00    木曜 / 英語     19:00~21:00
金曜 / 英語、数学  19:00~21:00

□お問い合わせについて
お問い合わせいただく場合は、なるべくメールでご連絡ください。担当者よりご返信いたします。
また土日、祝日にお問い合わせいただいた場合、すぐにご返信できず、週が開けてからのご連絡となってしまう場合がございますがご了承ください。

お電話にてお問い合わせいただく場合は、14:00~17:00、21:00~22:00の間にお願いいたします。それ以外の時間帯は授業を行っており、お電話いただいても対応がむずかしい旨、ご理解いただけますようお願いいたします。

◯「教育」耳寄り情報
■お子さんのメンターになってあげてください

毎日勉強していても思うように結果が出ない。間近に迫ったテストや受験に対してプレッシャーが重くのしかかる・・・。一生懸命やっていてもすぐに結果に結びつかなかったり、なんとなく不安になったりすることもあるかと思います。そんな時、そばに自分の味方になってくれる人がいたらとても心強いものです。家族は、いちばん身近な存在。ぜひ、近くで支える「メンター」になってあげてください。
メンター、という言葉をお聞きになったことはあるでしょうか?メンターとはわかりやすく言うと、「相手をやる気にさせる人」です。相手が自発的に自らの能力と可能性を最大限に発揮する自立した人間に育成することができる人、と言うことができます。
メンターという言葉は、ギリシャ神話に出てくる老賢人「メントール」がその語源であると言われています。メンターは、相手が本来持っている可能性を最大限に引き出します。すべての人が、生まれながらにして無限の可能性を持っているにもかかわらず、それを出し切っていないだけなのです。

・二つの対称的な向き合い方
目標を実現しようとする人がいる時、そばにいる人がその人に向き合う方法として、対称的な二つの姿勢があります。それは相手を管理するものと、メンターになることによって相手を支援するものです。
管理型の特徴は・・・相手に納得させることなく、無理やりやらせる/もうミスは許されないと危機感を伝える/相手の責任にする/相手の話を聞かない、などの方法で相手を管理し、それによって目標を実現させようとします。しかし残念ながら、このような向き合い方をすると相手は自分から意見を言わなくなり、いつも指示が出るのを待つだけの人になってしまいます。
一方、メンターが重視することは・・・話を聞く/いっしょに考える/相手の判断で自由にやらせる/ともに体験する、など、相手が自分で考え、行動できる自立した人間になるようにと願って向き合う姿勢です。ただし相手がこのように主体性や自立心を身につけるには、まずは自分自身が理想を体現し、先頭に立ってものごとを進めていく姿勢を相手に見せることが必要です。

それでは、今すぐにできる、相手を支援する具体的な方法について、いくつかご紹介します。
真剣に相手の話を聞く「聞く」ことは、メンタリングにおいて最も基本的な支援の手法です。相手の話を聞きながら、相手が自分で気付く、つまり問題を解決したり、やる気になったりするように導いてあげましょう。悩みがある人の中には、頭の中が整理されていないだけ、という状態の人も多くいます。真剣に話を聞いてくれる人がいるだけで、真剣に考えるきっかけになります。
いっしょに考える 相談に乗るということは、いっしょに考えるということであり、相手が自分で解答を見つけ出すお手伝いをすることです。ともにアイディアを出し合ったり、話し合ったり、相手といっしょになって考えることを楽しみましょう。この時に大切なことは、問題の本質を捉えるために、「何のために」と「なぜ」を意識するようにしましょう。一つの方法として、「なぜ」を繰り返すような、あえて突っ込んだ質問を続け、それらに答えてもらう中で、根本的な問題解決を図ることもできます。相手はこちらの質問に答えるために、頭の中を整理しなけばならず、整理することによって根本的な問題に気づき、解決策を見出すことができるようになります。相手も集中できるように時間を決めて、思いやりのある突っ込みができると効果があるでしょう。
(参考文献:福島正伸『メンタリング・マネジメント』ダイヤモンド社 2005年)

◯今月の一言
人間の最も偉大な力とは、そのひとのいちばんの弱点を克服したところから生まれてくる 
——デビッド・レターマン(アメリカの司会者、コメディアン 1947〜)

2018-02-16T12:16:32+00:002018年2月16日|